The Diary of CALIBRA

カリブラ日記


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2002/06/20 (Thu)

 まだ、何がなんだか分からないけど…。

 

 一昨日の未明、弟が死んだ。 直接の死因は肺炎。
 事の発端は、1年前の事故に遡る。 そう、去年、何回か走行会をキャンセルした理由は、これだったのだ。 今までダンマリを決め込んでゴメン。

 

 経緯を書いてみる。
 弟は既に結婚して家を出ていた為、俺は直接看護に携わっていません(時折運転手をして見舞った程度)。 伝聞に終始している事をご了承ください。

 5/24、小雨の降る午前2時(?)。 R293越床トンネルを足利から田沼に抜けて最初の信号の手前右側に墓地があるのだが、ここに生えている街路樹に激突した(つまり自爆)。 そのショックで時計回りにスピンしたらしく、弟は左の窓から車外に放り出された。 これは、ATセレクタの曲がり方(助手席側に折れている)から推測。 路面に頭を打ち、左側の歩道まで頭皮を擦り剥きながら滑ったらしい。 この状態で通り掛かった人から通報が入り、佐野厚生病院へ収容される。
 午前3時30分(?)、ウチに連絡が入る。 収容されて小一時間経っている(義妹に連絡が付かず、ウチの電話番号を割り出すまでかなり手こずったとの事)。 寝惚け眼を直す間も無く、両親を乗せ義妹を迎えに行き病院へ。 到着まで更に小一時間。
 この時点で死んでいてもおかしくなかったが、辛うじて息がある。 頸骨が折れ、脳出血もある。 手術を開始したのは6時頃だったか? 身内の承諾が無いと執刀できないという事実に、非常にもどかしさを感じた。 3〜4時間の見込みが結局昼まで掛かった。 一命を取り留めたものの全身麻痺は免れられそうになく、それ以前に意識が戻るかどうかも怪しい…という所見だった。

 お袋が付き添いする為、準備の帰宅がてら警察に寄り、事故車両を見る。 外装のダメージは前部だけで、バンパーとボンネットが上から見て楔形に凹んでいる程度だった(記憶に頼っている為、嘘を吐いているかも知れません、これは写真が残ってたら確認してみます)。 内部は前記の通り、放り出された形跡がある。 フロントガラスに蜘蛛の巣は無く、ステアリングの変形も無い。 典型的な「シートベルトをしていれば、キツイお灸で済んだであろう事故」だ。

 事故原因は、第三者的には「ハンドル操作を誤り」ってところなのだが、どうにも納得行かない。 現場が分かる方は確認して戴きたい。

 

 3ヶ月程そのまま入院、その間に瞬きをする様にはなった。 自発的なのか反射なのかは分からないが、一応、呼び掛けに反応してるっぽかった。 その後、那須のリハビリ専門病院へ移る。 そして年が明けて4月から自宅療養を開始し、ふた月経ったところだった。

 先週頭から容態が悪くなり、日赤に入院。 お袋が連日、いつもは介護に行っている時間帯にいるので、おかしいとは思っていた。 当初は2〜3日様子を見てすぐ退院となりそうだったが、血液検査の結果、白血球が通常の3倍あり、体内でかなりの格闘をしている事が判明。 退院どころの話ではなくなる。 免疫機能が弱っていて、些細な細菌に感染してしまっていた。 抗生物質を投与したお陰で一時は減ったのだが、すぐにぶり返す。 土曜の晩から切迫した状態になり、親類を呼び集める。 その時は落ち着いたのだが月曜の晩に急変。

 昇圧剤を投与する間隔が徐々に短くなっていくのは、恐怖以外の何者でもなかった。 投与直後は心拍数200付近まで上昇し、その後暫くは160前後で安定するが、2〜30分経つと見る見る減っていく。 そして再び投与の繰り返し。
 以前消防関連の役に就いていた親父は、か細い女性医師の代わりに心肺蘇生術を施す。 弟の顔に滲む汗を拭っていたお袋は、「そんな力任せにやったら可哀想だ!」と親父の手を払い除けようとする。 俺は、弟の足をさすり、叩き、名前を呼び叫ぶ事しかできなかった。
 時折表示される「0」を見た時の絶望感は筆舌に尽くし難い。 義妹の目からは涙が溢れ出す。 弱った体で心臓をそんなに酷使したら、そら揺り返しが来るわな。 健常な俺だって、そんな数字に耐え続ける自信が無い。

 

 6/18、午前2時50分、頑張りの甲斐も無く、息を引き取った。
 自宅にいる妹を迎えに行き、別れの挨拶をさせる。 午前5時、葬儀の相談を始める。 今日が友引なので、当日通夜→昨日葬儀という段取りになった。 ここで俺は自宅の野暮用で帰宅。 前日から一睡もしていなかった為、しばし泥の様に眠った。

 それでも8時に目が覚めてしまう。 入浴して体を覚醒させ、続いて会社に連絡。 不必要に騒いでも仕方ないので、指示が出るまで待機する事にした。
 午後4時出棺。 最後の化粧を手伝った時、初めて実感を伴う。 涙が止まらない。 頭痛が起きる程歯を食いしばり、嗚咽を堪えた。

 

 6つも離れていたから喧嘩らしい喧嘩をした記憶が無いし、性格行動・趣味特技も大分違った。 お前のその自信満々な振る舞いは、嫌味でなく羨ましかった。 浮ついていてお調子者だから、正直、ちょっと煙たく感じる事もあったけど、社会適応性は俺を遥かに凌いでいたよな。
 やる事為す事俺を追い抜いて行ったお前だが、最後はやり過ぎだろ? いくら親父の仕事が板金屋だからって、倅の棺の釘を打たせる奴があるか馬鹿野郎!!
 悔しいよ。 生まれてこの方、こんなに悔しい思いをした事は無い。

 

 なぁ伸也、お前は自分の命を落としてまで、俺達に何を伝えたかったんだい?
 お前の娘の誕生と入れ替わりに逝った婆さんに宜しくな。 余り困らせるなよ。

 それじゃ、な。
 今までありがとう。 そして、お疲れさま。

 

 内容が激しく逸脱していますが、自動車絡みのアクシデントという事で、ここへの掲載をお許しください。
 皆さんがこんな思いをしないで済む事を、心よりお祈り申し上げます。


2002/06/09 (Sun)

 朝っぱらから暴風で、交換できず。


2002/06/08 (Sat)

 医者の待ち時間を使って、エアエレメントを取って来る。 薬もらうだけで小一時間待たされるのは、何とかならんのか?

 値段は税込み\3k。
 純正品を買うのが初めてだったりするので、交換の目安を訊いてみた。
 3年。 走行距離より期間の問題、との事。 なんと湿式で、それ位でオイルが切れるそうだ。 てっきり乾式かと思ってたのに…(苦笑)。 純正品の多勢は湿式なのかしらん?
 神経質に扱うとしても、車検毎の交換で十分だね。

 明日交換しよう。


2002/06/01 (Sat)

 ヤナセに取りに行く。
 いつも通り太田からタクシーで行くつもりだったが、丁度良く小泉線が接続されていたので竜舞まで電車で向かい、そこから歩く。 10分も掛からず店に着いた。

 今日は珍しく、既にガレージから出されていた。
 請求されたのは、先日の電話の通りガス補充に関するものだけ。 メカの異音を今回も言われたので、次はいよいよ考えるべきか…。

 おっと、忘れずにエアエレメントを注文。


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Last update : 2009/06/12
Initial release : 2002/06/01
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